7月の批評コーナーデビューから3か月経過して、再びVirtual Instructor*の公開批評コーナーに登場です。

*Virtual Instructor: アメリカのノースカロライナ州発オンラインのアート・レッスン・サイト

前回同様、今回も指摘内容はポジティブなことばかり。従って、これといって私自身のスキルアップや今後取り組む作品に関する何らかの示唆が得られたというわけでもありませんでした。
公開批評コーナーで取り上げられる作品は、作者および/または視聴者にとって参考になりそうなものという基準で選ばれるので、講評担当のMattとしては、どちらかというと私以外の受講生にあの講評内容を伝えたかったのかなと思いました。

例えば、この作品は、葉っぱが密集しているシーンに光が差し込んでいるだけの場面で、いわゆる”focal point”、つまり、作品中で、見る人の視線が自然に集中する場所を明確にするのが非常に難しいケースであるという説明がありました。
私の作画では、極めて分かりやすいfocal pointを上手く引き出すために、コントラスト、focal pointの位置設定、そして、周辺にそれとなくガイドラインを散りばめるという構図上の工夫がなされているという指摘がありました。

が、これは、マダガスカルの陽光というブログ記事で説明した通り、参考写真でfocal pointがハッキリしているため、特に意識して作画したわけではありません。
ただ、公開批評コーナーに寄せられる質問の中には、確かに、
「参考写真を見ても、これと言って明確なfocal pointがない場合、どのように作画の工夫をしたらよいか」
という内容のものがチラホラあります。
従って、Mattとしては、そのいい具体例として、この作品を使いたかったのかもしれません。

その他、色彩の上でも、明暗の上でも、コントラストにあまり差がないものが数多く重なり合っている場合、それぞれのオブジェクトが持つエッジを何らかの形で示唆しないと、場面に埋もれてしまいます。
そのような場合、この作品で用いられている処理の仕方をするのがおすすめという話もありました。
具体的には、重なり合う葉っぱがごちゃごちゃにならないよう、黒などの色で葉っぱの縁取りをする代わりに、重なり合う部分のコントラストをほんの少し、かつ部分的に変えるだけで、見る人にエッジの存在を十分に伝えられるとのことでした。

この点に関しても、自分で撮影した写真をじっくり観察した結果、実際にそうなっていたので、それを忠実に絵に反映しただけです。
ただ、やはり、人によっては、こうした処理方法も当然のことではなく、無造作に黒で縁取りしてしまう場合があるのでしょうね。
そういえば、過去の二百を超える公開批評エピソードの中には、肖像画で首にできた顔の影を真っ黒に塗りつぶした作品を見たことがあります。
そこは、やはり、暗いオレンジとか、淡い茶色に紫と黒を混ぜるとか、何か他のやり方があるだろうと思いましたが、影=黒という思い込みの人も少なくないようです。
それを思えば、葉っぱのエッジに黄色や黄緑、影になっているところにブルーを使うというやり方も、人によっては目新しい方法なのかもしれません。

興味深かったコメントとしては、intensity of coloursの話がありました。
日本語で、これに該当する正確な用語があるのかどうか分かりませんが、色の強度とでも言ったらいいのでしょうか。
パステルで何も混ぜずに画用紙に描いたものが、intensity最強の状態。その上に、白でも黒でも、何か混ぜることで、intensityが弱まり、より「鈍い」色になるという説明がありました。
ゴッホが、このintensityの違いによるコントラストを生み出す上で非常に優れていたそうです。
intensity of coloursを使いこなすことで、画面に奥行をもたらし、作品中の重要なポイントを分かりやすく強調するのに役立つという話を、熱く語っておられました。

この批評コーナーには、私は、作画したものを無差別にどしどし送り付けています。
ペン画も送っていますし、猫イラストもお構いなしで送っています。
今回の講評の冒頭で、
「沢山送ってくれているので、そのうちいくつかは、この先の批評コーナーで取り上げる予定」
とコメントしていました。
次に何が取り上げられるのか、大変楽しみです^^