camouflage failureの作画ですが、実は当初、 猫さえちゃんと描ければ、フルーツは楽勝だろうと踏んでいました。
猫に比べたら、フルーツは形もテクスチャもシンプルだし、曖昧さも少ない。
だから、まずは猫を描いてしまって、そこで失敗がなければ、そのまま描き進めてちゃちゃっと仕上げられるだろうと思っていました。
ところが、実際にやってみたら、これがとんでもない勘違いでした…。

まず、参考の写真をそのまま使えない。
カラフルなフルーツ盛沢山の写真はいくらでもあるものの、モノクロに変換すると、コントラストもテクスチャもあったものじゃないべったりした写真になってしまう。

特にイチゴは絶望的で、仕方がないので、鉛筆画のイチゴの傑作中の傑作を厳選して参考にしました。

この作品はA4サイズ、ボールペンを使って再現するという条件では、イチゴの表現はこの辺りが限界でした。
参考にした鉛筆の傑作イチゴ絵は、これよりはるかにイチゴらしいです。
でも多分、相当大きなサイズで描いたものと思われます。

キーウィで躓き、リンゴで暗礁に乗り上げ、イチゴで絶望の淵に立たされという具合で、想定外の困難続きでしたが、とりあえず完成してよかったで す。

また、 今回の経験では、写真と絵の違いというものを改めて感じさせられました。
フルーツ沢山の参考画像、実は、絵と写真の両方を用意しておきました。
これをモノクロに変換したところ、カラーだと一見同じように見えるフルーツ沢山シーンなのに、写真はベタッとしてしまい、絵の方はくっきりコントラストが出ました。色があると、両者の画像にそう大きな違いはないように見えますが、絵の方は、作者さんがやはりかなり意識してトーンのバリエーションに気を遣って描いていたんでしょう。参考としては、絵のモノクロ版をもっぱら活用して、写真版の方はフルーツの構造確認に活用するにとどめました。
イチゴも、カラー写真をモノクロ変換しただけだと、本当に平板で救いようもないですが、鉛筆画はイチゴの構造と言いますが、骨格を把握した上で、理論的にコントラストの差を計算して描き出している感じです。
リアルのイチゴを観察しただけで、あれほど見事なコントラストを表現できないと思います…。
つくづく絵は、そっくりに描くことではなく、クリエイトするものなんだなぁと実感しましたですm(__)m

この作品の制作で、特に、リンゴとイチゴに関しては、ぶっつけ本番では描かずに、個別に別用紙を使って練習しました。
これは、偶然うまくいった!ではなく、再現性のある描き方、参考資料なしでも素で描ける手順を確立したかったためです。
リンゴに関しては、まとめた手順をマニュアルにしてリリースしました。
イチゴについては、サイズの関係で独立したマニュアルにするのが困難なため、猫とフルーツの作画マニュアルに含める予定です。