海背景の原画を16:9フォーマットにはめ込んだ後、当初は、その上に白のパステルで描いた原画を丸く切り抜いたものを散らそうと考えていました。

光玉の形状については六角形も検討しましたが、実際に使ってみるとかなり不自然だったので、この案は却下。
そして、純然たる白で光玉を散らすと、光玉が背景から浮きすぎて背景と馴染まないため、最終的にはクリーム色を使いました。

海の光玉を撮った写真をよくよく観察すると、海にも光玉にもブラー(ぼかし)がかかっていることに気づきます。
更に、光玉をより細かくチェックしてみると、ボケたものと輪郭のハッキリしたものが混在していることが分かります。

これについては、当初、私は、動画編集ソフトのプレミア・エレメンツで対応するつもりでした。
これまでの制作経験上、プレミア・エレメンツでブラー処理が出来ることは知っていたので…

しかし、海と光玉のぼかし処理は、プレミア・エレメンツでやるのは無理なことに途中で気づきます。
それは、プレミア・エレメンツでは、画面全体に一律に同程度のブラーをかけることしかできないためです。
シーン全体をぼかすのが、プレミア・エレメンツのぼかし処理。
しかし、私が欲しかったのは、海と光玉の何割かだけを選択的にぼかすことが出来るツールでした。

そうなると、海、光玉という部品に対してブラー処理をして別ファイルとして保存しておき、それを組み合わせて使うしかないのか…

そこで、私はようやくフォトショップの方で何が出来るのかを調べ始め、こちらでブラー処理が出来ることが分かりました(笑)。
しかも、同じシーンに配置した部品一つ一つについて、レベルを変えてブラーさせることもできる。
更に、ブラーも一種類ではなく、色々なタイプのブラーを選べるということもです。

私は、この色々なブラーを光玉に使ってみて、海の光玉に使うブラーは、普通のぼかしやガウスブラーではなく、「移動」が適切なことに気づきました。
光玉を撮ったときのボケには、被写界深度という要素と、シャッターを切るときの手振れという要素が関与しています。
この「手振れ」という要素を表現するのに、「移動」によるブラー処理が最適なのです。

参考までに、ガウスブラー処理と移動ブラー処理の違いを、画像で示します:

「移動」ブラー処理では、横ぶれだけではなく、斜めや縦など、ブレの方向も設定できます。
海の光ボケについては、最終的には、移動ブラー処理を多用すると同時に、ブラーなしで、光玉の透明度だけを変えたものをちりばめる形で処理しました。

部品の透明度を、ここでいじることが出来るということも、今回初めて知りました:

光玉の処理の仕方が決まったので、背景となる海にガウスブラー処理をして:

原画のスキャン
ガウスブラーをかけたもの

この上に、色々な透明度、ブレのあるもの、ないものなど、様々な状態の光玉をちりばめて、海のシーンを完成させました。

ちなみに、海背景にブラー処理をしたものは、テクスチャとして使いまわしが出来て便利なので、作画素材としてonline shopでダウンロード販売しています。

アニメを作る人は勿論のこと、ポスター、イラスト、パンフレット、ラッピングペーパーなど、デジタル作画する方におすすめです。