今回の展示作品が、アニメーション映画のスティルが中心ということで、いわゆるアスペクト比が16:9のワイドスクリーン型の作品でした。
額の手配をしようとしてあれこれ調べてみたところ、この形状の額は殆ど市販されていないことが判明。
そのため、適切な大きさの他の形の額を用意して、16:9の額装マットを特注制作して対応することに決めました。

お世話になったのは、長野にある額縁のタカハシさん。
こちらでは、サイト上で、額装したい作品の寸法と、希望する額装マットの寸法を数値で入力すると、購入すべき規定サイズの額を自動でおすすめしてくれます。
そして、その額縁サイズに合う額装マットも、寸法・色・素材を指定して特注できるシステムになっています。
今回の展示で、メインの作品用と作画手順説明パネルに使った額縁は、全てこちらで用意しました。

ちなみに、額縁サイズとしては、「太子」というものを選び、一つの額縁につき、A4サイズのダブルマットと、ワイドスクリーン型額装マットの2つという形で注文しました。
これは、アニメ展を行う場合はワイドスクリーン型額装マットを使用して、パステル画の原画の展示をする場合には、同じ額をA4ダブルマットに入れ替えて使用するためです。

アニメの展示では、基本的に、額装品を販売するつもりはありません。
オリジナルがデジタルなので、入手希望者がいれば、デジタルダウンロード形式かプリントでの販売を考えています。
そのため、展示が終われば、返却してもらった作品を額から取り出して、額は、パステル原画の展示に流用する。
その際、A4のダブルマットを使うというわけです。

パステル画の原画展示の際にダブルマットを選ぶ必要があるという点については、virtual instructorというオンライン・アートスクールのパステル画コースで知りました。
コースの最後で、インストラクターのマットが、パステル画の額装にあたっては:
・アクリルの前板ではなく、ガラスを使うべき
・riserというものを設置して、ガラス前板とパステル画が直接くっつかないように配慮すべし
と説明していました。
このriserの作り方も、実演ビデオまであるのですが、パステル画の表面から前板までの距離を大きく開けるためであれば、ダブルマットで十分対応できます。
額装のたびに、オリジナルのriserを作るのもしんどいため、ダブルマットで対応することにしました。
そして、ガラスを使うという点についても、上述の額縁のタカハシさんのサイトでの解説によれば、今の額前板の主流はアクリルとのこと。
つまり、ガラス前板は、買おうと思ってもそのうち徐々に入手が難しくなることも考えられるわけです。

また、今回のように、北海道から遠隔地のギャラリーへ、展示のために額装済作品を宅配便で送ることを考えると、割れやすいガラスを使うのは、ちょっと厳しいでしょう。
そこで、アクリル前板を使う前提でパステル画の額装を考えると、一番いい方法は:
・ダブルマットを使って原画と前板の間をなるべく離す。
・原画をOPP袋にピッタリ入れてから額装する。
という対応ではないかと考えています。

実は、今回、京都での展示では、作画手順紹介パネルでスキャンする前のパステル原画も何枚か展示しています。
このパネル額装の際、OPPではなく、クリアポケットに展示物を入れてから額装しました。
ポケットに入れてから額装することによって、作品の見え方が大幅に変わるようならこの方法は採用できませんが、ピッタリすき間なく収めてみたところ、間にクリアポケットがあるとは、まったく気づかない状態になりました。

このようにすると、額装マットがパステルの粉末で一切汚れないため、同じ額を、作品を入れ替えて他の作品の展示にそのまま使えます。
原画の展示で額装品の購入希望者がいれば、その額も手放すことになりますが、その場合は、同じ額を補充すればいいわけです。